小児歯科学雑誌
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歯科大学病院小児歯科来院患者の実態調査
平成12,13年度における診療内容について
北村 智子辻野 啓一郎望月 清志大多和 由美藥師寺 仁
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2002 年 40 巻 5 号 p. 851-857

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抄録

小児歯科での小児に対する長期的歯科保健管理の過程においては,疾病に対する処置内容は多岐にわたっている。近年,小児の齲蝕罹患の減少あるいは少子化の進展などから,小児歯科医療の在り方が論議されている。このような背景の中で,現在の小児歯科における診療内容を把握することは大切なことと考える。そこで,最近の小児歯科診療の動向を把握する目的で,平成12年4月から平成14年3月までの2年間に東京歯科大学水道橋病院小児歯科を受診した小児の診療内容に関する実態調査を行ったところ以下の結論を得た。
1.月別延べ患者数・新患数はともに8月が多く,次いで3月,7月,12月が多かった。
2.処置内容では保存処置が全体の約4割を占めていた。
3.処置内容を年齢別で比較すると,保存処置の割合は低年齢児で多く,予防処置の割合は6歳~15歳までほぼ平均的に行われていた。咬合誘導処置の割合は10歳,13歳にピークがあった。
4.定期健診時の処置内容は,予防処置が約6割,保存処置が約2割であった。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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