小児歯科学雑誌
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おしゃぶりについての実態調査
第3報1歳2か月児と2歳6か月児のおしゃぶり使用状況と保護者の意識
高田 貴奈石川 朋穂渋谷 泰子浅里 仁井上美 津子柳原 正恵足立 マリ子佐々 龍二
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2006 年 44 巻 3 号 p. 428-433

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抄録

平成15年4月から平成16年3月までの期間に,東京都K区の保健所および保健センターの歯科健診に来所した1歳2か月児748名,2歳6か月児459名,計1,207名の幼児の保護者を対象に,おしゃぶりの使用状況について,アンケートによる調査を行い,以下の結論を得た。1.使用実態については,各年齢とも使用経験なし群が最も多く,現在使用群は1歳2か月児で26.9%,2歳6か月児で11.1%であった。2.使い始めたきっかけは,“その他”“特に理由はなく使い始めた”が多く,2歳6か月児の晩期使用群では,指しゃぶり防止と答えた者も多かった。3.使用継続に関する保護者の考えは,1歳2か月児は“そろそろやめさせたい”と“もう少し様子をみていきたい”が多かったのに対し,2歳6か月児では“そろそろやめさせたい”が最も多かった。4.使用しなかった理由は,“与えてみたが子どもが使わなかった”と回答した者が最も多かった。5.やめた時期とやめるにあたってのきっかけは,やめた時期があがると,“子どもがあきて使わなくなった”と回答した者は減少し,逆に“やめさせた”と回答した者が増加した。6.やめるにあたっての子どもの反応は,やめた時期があがるにつれて,“すぐにやめた”と回答した者は減少し,“少し時問がかかったが使わなくなった”と回答した者が増加した。7.使用状況とアレルギーの有無は,“ない”と回答した者がほとんどであり,各年齢ともおしゃぶり使用状況による違いは認められなかった。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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