主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第67回大会
開催地: 大阪体育大学
開催日: 2016/08/24 - 2016/08/26
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21世紀における子どもたちに求められる力として、生きる力や情報活用能力があげられる。それらの力を身につけるためには、一人一人の子どもたちの多様性を尊重しつつ、それぞれの強みを生かし潜在能力を発揮させる個に応じた教育や、異なる背景や多様な能力を持つ子どもたちがコミュニケーションを通じて協働して新たな価値を生み出す教育(文部科学省、2011)が必要とされており、そのためのツールとしてICT(Information and Communication Technology)の活用が期待されている。学校教育におけるICTに関する研究は多く行われており、それは体育科も例外ではない。しかし、それらの活用方法には偏りがあるように思われ、ICTのいわば”Information”の観点からは多く活用されているが、”Communication”の観点からはあまり活用されていないと考えられる。そこで本研究では体育におけるICTの活用方法について、まず上記の視点の妥当性を雑誌等に掲載された授業実践の量的な分析を通して検討するとともに、”Communication”の側面へと広がる可能性について、他教科での取組を含めて考察し、これまでにない新たな視点を明示してみたい。