日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第67回(2016)
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一般研究発表(03) 体育心理学
03心−26−口−21 健康運動指導者は「見立てのズレ」にどのように直面するのか
メディカルフィットネスクラブの日常を記述することを通じて
*古田 翔一豊田 則成
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p. 116_3

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抄録

 本研究の関心事は、健康運動指導者が指導を行う際に直面する「見立てのズレ」について質的に検討することにある。具体的に、本研究ではメディカルフィットネスクラブ(Medical Fitness Club:以下MFC)の健康運動指導者が直面している日常を記述し、可視化することを通じて、発展継承可能で有益な仮説的知見を導き出すことを目的とした。そこで、『健康運動指導者は、気になる運動実施者をどのように語るのか』というリサーチクエスチョンを設定した。研究対象者はMFCに従事する健康運動指導者4名とした。ちなみに、本研究者は約1年間に亘ってMFCにおける日常をフィールドノーツに書き留めてきた。その観察記録を質的に分析する中で、健康運動指導者が運動実施者を指導する際に「見立てのズレ」に直面していることを確認した。このような背景から、研究対象者に対して1対1形式の半構造化インタビューを複数回実施し、会話内容を録音し、その後、逐語化し質的に分析した。その結果、健康運動指導者の指導における心理的メカニズム(仮)が導き出され、健康運動指導者が抱える問題や課題を可視化し、改善方略を検討することが可能となった。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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