日本体育学会大会予稿集
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第68回(2017)
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一般研究発表(11) 体育科教育学
11教−09−口−20 小学校4年生を対象とした幅跳びの授業づくりに関する研究
個人に応じた目標記録の設定方法に着目して
*陳 洋明池田 延行
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p. 260_2

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抄録

 陸上運動系の授業づくりのポイントとして、池田・田原(2013)は、①動きづくり ②個人に応じた目標記録の設定 ③陸上運動系の特性に触れる活動の3点を挙げている。筆者らは、すでに小学校6年生を対象とした走り幅跳びの個人に応じた目標記録の設定について報告をしており、その方法として「立ち幅跳びに応じた走り幅跳び得点表」を活用した授業づくりを検討した。本研究では、小学校4年生を対象として立ち幅跳びの記録を手がかりとした幅跳びの目標記録の設定方法について検討することを目的とした。

 小学校4年生59名を対象として全7時間の幅跳びの授業を実施した。授業では、「立ち幅跳び記録の2倍」の得点を目標に学習に取り組むように指導した。結果として、立ち幅跳び記録の2倍以上跳べた児童は全体の約29%であり、2.3倍や2.4倍跳べた児童も存在した。70~80%程度の児童が到達可能な水準は1.8倍(全体の約78%)であり、小学校6年生を対象とした実践とほぼ同等の結果となった。よって、小学校の走り幅跳び系の授業における目標記録の設定として、「立ち幅跳び記録×1.8倍」(スタンダード)、「立ち幅跳び記録×2倍」(チャレンジ)を検討することができた。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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