日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第68回(2017)
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一般研究発表(14) 介護福祉・健康づくり
14介−09−口−10 中高齢者特有の身体能力に応じたトレーニング方法の検討
認知動作型トレーニングマシンの有用性について
*早川 公康畠山 朝美
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p. 309_1

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抄録

 認知動作型トレーニングは①スポーツ動作の学習およびフォーム矯正効果を持つ、②運動が複合関節関与型である、③重力負荷や重力加速度の影響が少ない、④人体の構造に自然で、無理な力がかからない、⑤体幹深部筋が鍛えられる、⑥身体操作上の自由度が高い、⑦上位中枢(特に脳)の関与が大きい、⑧筋肉痛がおきにくい、⑨立位幾何学の動作原理に基づいている等の特徴がある。これらのマシンの多くは、電子制御システムによって動きや負荷等も適切にコントロールされる仕組みになっている。一方、一般的な高齢者の運動では継続実施に負担を感じながらも指導スタッフの丁寧な対応や励ましによって、なんとか継続しているケースがあるが、本来運動それ自体の良好な感覚刺激があれば、スタッフの対応が最小限でも、高齢者にとって意欲的なトレーニングになりうると考えられる。今回の研究では、家庭事情による途中辞退者2名を除く中高齢男性7名・女性9名中、本トレーニング長期継続希望者が100%であった(そのうち運動が苦手だった等が6名)。動作の三次元分析および体力テスト等においても改善の傾向がみられ、認知動作型トレーニングの有用性が高いことが示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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