日本静脈経腸栄養学会雑誌
Online ISSN : 2189-017x
Print ISSN : 2189-0161
施設近況報告
中間管理職の医師と専従看護師がNST活動の表裏支えとなる
篠田 純治米田 厚子
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 32 巻 2 号 p. 1007-1012

詳細
抄録

当院は、2002年12月から全科型NSTが稼働している。栄養スクリーニングと同時に摂食嚥下・口腔状態スクリーニングを行っている。口腔ケア回診は効率的に行い、入院時スクリーニングのみならず層別化した介入方法で活動している。継続的な食種の改善や簡易懸濁システム構築等の多面的な活動も行ってきた。臨床現場に近く、さらにある程度発言力のある医師が方向性を支え、院内各部署の調整および対外的な活動支援をすることが、システム構築には必要であり、多職種の活動を支えることになる。現場の栄養管理活動においては、専従看護師の役割が大きく、栄養管理の質の向上とNST回診の効率化・医師の負担軽減につながっている。現場と組織ともかかわりがとれる中間的立場にあり、さらに統率のとれた活動が必要な職種の専従看護師と中間管理職医師が表になり裏になり下支えとなることがNST活動の継続維持に重要である。

著者関連情報
© 2017 日本静脈経腸栄養学会
前の記事 次の記事
feedback
Top