2017 年 32 巻 2 号 p. 977-982
【目的】新生児期のさまざまな病態で発症した遷延性黄疸に対するω3系脂肪乳剤の効果を検討した。【方法】小腸疾患のため外科的介入を要した9症例をIFALD群、それ以外の9症例をnon-IFALD群とし治療成績を比較検討した。【結果】両群の患者背景として、在胎週数、出生体重、直接ビリルビン値に統計学的有意差はなかった。IFALD群とnon-IFALD群ではω3系脂肪乳剤の投与期間はそれぞれ57日と42日、治療後の直接ビリルビン値はそれぞれ0.5mg/dL、1.32mg/dLで、両群とも治療後に有意に低下しており、奏効率はそれぞれ89%、56%であった。IFALD群は肝不全で死亡1例、non-IFALD群は原疾患で死亡2例、肝移植2例であった。【結論】ω3系脂肪乳剤はIFALDに対して高い奏効率を認めた。non-IFALDでも効果を認める疾患があり今後は適応疾患を見極めていく必要がある。