2017 年 32 巻 3 号 p. 1178-1181
経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の安全性について造設法も考慮した具体的な報告はあまり認めない。今回当院にて施行されたPEG257例の早期合併症について検討した。Pull法は173例、Introducer変法は84例。Pull法の合併症は、胃瘻周囲腹膜炎1例、造設直後の死亡が1例。Introducer変法の合併症は、出血2例、胃壁損傷が1例、気腹によるショック1例、脳室腹腔シャント誤穿刺1例。Pull法の合併症は2例、Introducer変法の合併症は5例であり、Introducer変法の方が有意に合併症が多かった(p=0.026)。Introducer変法は、全身状態に影響を与え処置・治療を有する合併症が多いため適応を選ぶ必要があると考えられた。