日本門脈圧亢進症学会雑誌
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臨床研究
非造影MR portography による食道・胃静脈瘤の画像評価:治療前後での描出変化についての検討
川上 光一横山 堅志滝本 見吾
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2011 年 17 巻 1 号 p. 11-18

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抄録
10例の食道・胃静脈瘤症例において,治療に伴った食道壁内静脈,傍食道静脈,胃壁内静脈,左胃静脈の変化をTime-SLIP併用非造影MR potrographyにより検討した.結果を治療前後の内視鏡所見と比較し,左胃静脈については血流方向の変化を評価した.食道静脈瘤ではうち5例で,胃静脈瘤ではうち7例で内視鏡上の変化と一致する傾向を示した.左胃静脈は,治療後,うち5例で不変であった.左胃静脈にコイル留置が行われた2例ではともに消失した.治療後に左胃静脈の血流方向が変化した例はなかった.このMR portographyは食道・胃静脈瘤の治療後変化や血行動態の変化を反映できる可能性が示唆された.
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© 2011 日本門脈圧亢進症学会
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