日本門脈圧亢進症学会雑誌
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症例報告
部分的脾動脈塞栓術(PSE)施行後に門脈血栓を生じたアルコール性肝硬変の1例
福本 晃平下河邊 嗣人穴井 洋
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2016 年 22 巻 1 号 p. 52-57

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抄録

症例は50歳代女性.アルコール性肝硬変,食道胃静脈瘤治療後のため通院中であった.腹部CT検査で肝腫瘍を認め,細胆管細胞癌と診断した.肝部分切除術を施行する方針としたが血小板減少を認め,術前に部分的脾動脈塞栓術(partial splenic embolization:PSE)を施行した.術後に嘔気,嘔吐,Mallory-Weiss症候群を発症したが保存的に軽快した.また,疼痛,発熱,腹水の出現を認めたが投薬治療で軽快した.PSE施行1週間後の腹部CT検査では明らかな門脈血栓を指摘できなかったが,1か月後の腹部CT検査で門脈左枝~本幹合流部に血栓を認めた.アンチトロンビンIII製剤とダナパロイドナトリウムの投与を行い,門脈血栓の消失を確認した.PSE施行2か月後に肝部分切除術を行い,術後11日目に軽快退院となった.PSE後は門脈血栓症を発症する可能性があることに留意して経過観察を行う必要がある.

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© 2016 日本門脈圧亢進症学会
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