日本門脈圧亢進症学会雑誌
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症例報告
内視鏡治療に難渋した小児静脈瘤の2例
飯田 貴弥堅田 和弘寄木 浩行小西 英幸八木 信明内藤 裕二伊藤 義人
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2016 年 22 巻 1 号 p. 46-51

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抄録

先天性疾患による門脈圧亢進症により食道静脈瘤を合併し,治療に難渋した小児2症例について報告する.症例1は9歳女児.両大血管右室起始症に対し右室流出路形成術,Fontan手術を施行後の経過観察中,吐血精査の内視鏡にて食道静脈瘤から出血を認めた.内視鏡的静脈瘤結紮術(Endoscopic Variceal Ligation:EVL)を試みたが,EVLデバイスを装着した内視鏡の挿入ができないため,出血部にクリップを留置し,止血をし得た.半年後に再度吐血のため,残存する静脈瘤に対しクリップとアルゴンプラズマ凝固(Argon Plasma Coagulation:APC)を追加し,治療を行った.症例2は3歳男児.先天性胆道閉塞症に対し肝門部空腸吻合術後で通院中,吐血精査の内視鏡にてF2,RC陽性の食道静脈瘤を認め,内視鏡的硬化療法(Endoscopic Injection Sclerotherapy:EIS)を施行した.1か月後,黒色便のため,APCを追加,その後は出血を認めていない.小児静脈瘤に対する治療方針には施設間でも差があり,今後更なる症例の集積を行い,治療の安全性,妥当性の検討を行っていきたい.

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© 2016 日本門脈圧亢進症学会
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