2017 年 23 巻 4 号 p. 275-280
plug-assisted retrograde transvenous obliteration(PARTO)は,AMPLATZER vascular plug II(AVP II)による排血路血流遮断下にゼラチンスポンジ(GS)を注入する逆行性静脈瘤塞栓術であり,2013年Gwonらによって報告された.今回,我々は拡張した胃腎シャントを伴う胃静脈瘤に対してPARTOを行った3例の初期経験を報告する.3例とも胃腎シャントにおけるバルーン閉塞下逆行性静脈造影上,胃静脈瘤の描出は認めなかった.全例で術後の造影CTでは,静脈瘤および供血路の一部に血流が残存したが,追加治療を行うことなく完全血栓化し退縮した.1例は増悪した食道静脈瘤に対する治療前に食道静脈瘤破裂によって死亡したが,それまで胃静脈瘤の再増大および出血は認めなかった.1例でGS注入中に供血路を介したGS細片の肝内門脈への逸脱を来したが,保存的に軽快した.1例で全身皮下血腫を生じ,巨大なシャントの血栓化による血小板減少の影響と考えられたが,保存的に軽快した.PARTOは簡便で有効な治療法と考えられた.