日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
症例報告
胃静脈瘤に対するPARTO(plug-assisted retrograde transvenous obliteration)の初期経験
矢田 晋作大内 泰文小谷 美香
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 23 巻 4 号 p. 275-280

詳細
抄録

plug-assisted retrograde transvenous obliteration(PARTO)は,AMPLATZER vascular plug II(AVP II)による排血路血流遮断下にゼラチンスポンジ(GS)を注入する逆行性静脈瘤塞栓術であり,2013年Gwonらによって報告された.今回,我々は拡張した胃腎シャントを伴う胃静脈瘤に対してPARTOを行った3例の初期経験を報告する.3例とも胃腎シャントにおけるバルーン閉塞下逆行性静脈造影上,胃静脈瘤の描出は認めなかった.全例で術後の造影CTでは,静脈瘤および供血路の一部に血流が残存したが,追加治療を行うことなく完全血栓化し退縮した.1例は増悪した食道静脈瘤に対する治療前に食道静脈瘤破裂によって死亡したが,それまで胃静脈瘤の再増大および出血は認めなかった.1例でGS注入中に供血路を介したGS細片の肝内門脈への逸脱を来したが,保存的に軽快した.1例で全身皮下血腫を生じ,巨大なシャントの血栓化による血小板減少の影響と考えられたが,保存的に軽快した.PARTOは簡便で有効な治療法と考えられた.

著者関連情報
© 2017 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top