日本門脈圧亢進症学会雑誌
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原著
孤立性胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性静脈瘤塞栓術(B-RTO)が食道静脈瘤形態に及ぼす影響
杉浦 育也馬場 俊之魚住 祥二郎吉田 仁
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2018 年 24 巻 1 号 p. 42-49

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抄録

孤立性胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性静脈瘤塞栓術(balloon-occluded retrograde transvenous obliteration:B-RTO)が食道静脈瘤形態に及ぼす影響について検討した.B-RTO施行後の食道静脈瘤悪化は67例中15例(22.4%)に認められ,累積悪化率は6か月:15.3%,1年:22.9%,3年:29.3%,5年:36.4%であった.食道静脈瘤形態の変化は静脈瘤なし→F1:4例およびF2:2例(17.6%),F1→F2:6例(27.3%),F2→F3:3例(27.3%)であった.また食道静脈瘤出血は67例中5例(7.5%)に認められ,3か月以内の食道静脈瘤出血は5例中2例(40.0%)であった.B-RTO施行後の食道静脈瘤悪化に寄与する因子は血清アルブミン値<3.2mg/dlであった.孤立性胃静脈瘤に対するB-RTO施行後には施行前の食道静脈瘤形態にかかわらず食道静脈瘤悪化が認められることがあり,特に血清アルブミン値<3.2mg/dlの肝硬変ではB-RTO施行後早期から定期的な上部消化管内視鏡検査を行うことが望ましい.

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© 2018 日本門脈圧亢進症学会
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