日本門脈圧亢進症学会雑誌
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総説
オルダミンを用いた胃静脈瘤に対するB-RTOの多施設共同医師主導治験:治験の経過とその後の展開
田嶋 強
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2018 年 24 巻 1 号 p. 38-41

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抄録

バルーン閉塞下逆行性静脈瘤塞栓術(B-RTO)は,本邦において孤立性胃静脈瘤に対する第一選択治療となっているが,B-RTOは保険収載されていない.そこでB-RTOの有効性および安全性を明らかにするためにモノエタノールアミンオレイン酸塩(以下EO)第II相試験を実施した.治験デザインは多施設共同(8施設),非盲検,単アーム.治験期間は2014年8月~2015年10月(登録12か月,観察期間3か月).対象は胃静脈瘤症例45症例.対象症例は静脈瘤出血の既往の有無を問わない.選択基準,除外基準を別途定め,1治療あたりの5%EO溶液総注入量を0.4ml/kg以内とした.主要評価項目を治験終了時の内視鏡中央判定に基づく胃静脈瘤の消失割合,副次評価項目を治験終了時の造影CTによる胃静脈瘤の完全血栓化の割合とし,それぞれを4段階で評価した.治験薬の投与中止や死亡例はなく,治験を完遂し得た.主要及び副次評価項目ともに高い効果レベルが得られ,EOの有効性・安全性が確認された.2016年6月に治験データを以てPMDAに薬事申請し,2017年6月26日に薬事承認された.

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© 2018 日本門脈圧亢進症学会
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