日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
原著
大腸癌肝転移切除後のoxaliplatin投与例における脾臓容積変化の検討
岩井 拓磨山田 岳史太田 竜園田 寛道進士 誠一松田 明久武田 幸樹真々田 裕宏吉田 寛
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 28 巻 2 号 p. 170-176

詳細
抄録

【背景】Oxaliplatin(Ox)は大腸癌化学療法のkey drugであり,有害事象の肝類洞障害は予後に影響する.近年脾容積測定で非侵襲的に肝類洞障害が予測可能と示された.大腸癌肝転移では肝切除で予後が改善するが,肝切除後のOx投与による影響は明らかでない.【方法】大腸癌肝転移切除51人を対象とし肝切除後,化学療法終了後,終了1年後の脾容積を検証した.【結果】Oxレジメン群では終了後に72.4%(21/29例)で脾容積は増加し(median 149.6 ml→195.7 m:p<0.001),脾容積増加例の71.4%(15/21例)で終了1年後も容積増加が継続(median 194 ml:p=0.005).Oxを含まない群では脾容積の有意な変化は認めなかった.【結語】肝切除後のOx投与では約70%で肝類洞障害が生じ,そのうちの約70%の症例では肝類洞障害遷延が考えられる.

著者関連情報
© 2022 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top