日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
症例報告
2度のシャント縮小術でも症状改善が得られずシャント閉鎖術を必要としたTIPS関連難治性肝性脳症の1例
矢田 晋作鎌田 裕司永原 天和木原 琢也
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 31 巻 2 号 p. 167-173

詳細
抄録

症例はC型肝硬変に伴う難治性腹水に対してTIPS(経頚静脈的肝内門脈大循環短絡術)を施行した70代女性(Child-Pugh9B,MELDスコア7点,肝性脳症の既往なし).TIPSは8 mm径自己拡張型ベアステント(SMART)を留置した.術後内科的治療抵抗性肝性脳症に陥ったため,術後21日目にシャント縮小術を施行.TIPS経路内にバルーン拡張型ステントグラフト(Viabahn VBX)を進め,中心部は5 mm径,両端は8 mm径の砂時計型に留置することによってシャント縮小術を完遂した.しかし,依然脳症の改善が得られず,術後40日目に2回目のシャント縮小術を施行し,同様の方法で4.5 mm径とした.その後も肝性昏睡に陥ったため,やむなく術後44日目に,プラグを用いたシャント閉鎖術を施行した.シャント縮小術後も脳症改善に至らないこともあり,シャント閉鎖術の必要性も含めて注意深く経過をみる必要がある.

著者関連情報
© 2025 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top