日本門脈圧亢進症学会雑誌
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急性肝不全の予後不良例の特徴的パターン:決定木解析を用いた検討
佐野 有哉天野 恵介有永 照子井出 達也川口 巧
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2026 年 32 巻 1 号 p. 42-48

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抄録

【目的】依然として致死的な病態である急性肝不全(ALF)について,当院のALF症例から臨床的特徴と予後因子を検討した.【方法】2014~2025年に診断されたALF 47例を対象に,成因,合併症,治療,そして予後不良(死亡OR肝移植)因子を多変量解析・決定木解析で検討した.【成績】平均年齢58歳,男性23例.主な成因はB型肝炎と循環障害.DIC 29例,感染症19例,ICU収容40例.死亡18例,肝移植2例.多変量解析では肝性昏睡(p=0.0098),血小板数(p=0.0152),MELDスコア(p=0.0218)が予後不良因子であった.決定木解析ではMELD score≧25,かつ劇症肝炎の肝移植適応スコアリング≧4が予後不良例の特徴的パターンとして抽出された.【結語】ALFの予後不良の予測にスコアリング併用の有用性が示唆された.

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