日本門脈圧亢進症食道静脈瘤学会雑誌
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食道壁外シャントを有する食道静脈瘤に対する硬化療法の静脈瘤造影および超音波内視鏡的検討
入澤 篤志小原 勝敏坂本 弘明滝口 藤夫東條 淳斎藤 文子粕川 禮司
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1997 年 3 巻 2 号 p. 147-154

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抄録
食道壁外シャントを有する食道静脈瘤症例に対する安全かつ効果的な治療法を, 内視鏡的食道静脈瘤造影 (EVIS) 所見と超音波内視鏡所見から検討した.食道壁外シャント24例を対象とし, 造影所見から供血路造影陽性例と陰性例に分けた.さらに, 治療前の超音波内視鏡所見と供血路造影所見とを対比させた.陽性の13例では全例がオレイン酸エタノールアミン剤単独により治療できた.陰性の11例では, シャント閉塞のために8例がエタノールを必要とし, 2例は内視鏡的食道静脈瘤結紮術 (EVL) を施行した.超音波内視鏡での食道壁貫通血管径が3mm以上の場合は, 供血路造影は陰性が多く, 治療にエタノールを必要しとした.以上の成績から, 食道壁外シャント例のEISは, EVISから得られた所見によって適切な硬化剤を選択することが必要である.さらに治療前の超音波内視鏡所見は, 治療方針決定や合併症防止の上からも有用である.
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© 日本門脈圧亢進症学会
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