日本門脈圧亢進症学会雑誌
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治療に難渋した肝外門脈閉塞症の1例
住本 洋之西脇 学藍田 寛山村 武平
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2000 年 6 巻 1 号 p. 46-50

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抄録
症例は33歳女性, 肝外門脈閉塞症 (EHO) による食道胃静脈瘤に対し18歳時経腹的食道離断・脾摘・近位脾腎静脈吻合施行.20歳時胃静脈瘤再発に対して噴門側胃切除施行.その後も出血を認め内視鏡的硬化療法 (EIS) を繰り返し, 25歳時上腸間膜静脈下大静脈H吻合施行.27歳時右葉focal nodularhyperplasiaに対しS7亜区域切除施行.33歳時に胃食道静脈瘤による吐下血を繰り返しEIS施行するも効果なく出血死した.17年間にわたり外科的治療やEISを繰り返すも出血がコントロールできず治療に難渋し長期間の血行動態を観察し得たEHOの1例を経験したので報告した.
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© 日本門脈圧亢進症学会
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