日本門脈圧亢進症学会雑誌
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直達手術後に慢性骨髄増殖性疾患 (CMPD) が顕性化した肝外門脈閉塞症の1例
有川 卓大輪 芳裕河合 庸二野浪 敏明布目 雅稔中島 秀展鈴村 和義金光 泰石箭頭 正倫
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2000 年 6 巻 3 号 p. 157-160

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抄録
直達手術後に慢性骨髄増殖性疾患が顕性化した肝外門脈閉塞症を経験した.症例は32歳, 女性.主訴は嘔気, 嘔吐, 黒色便.入院時現症で脾腫と眼瞼結膜の貧血を認め, 検査所見は貧血を認めるが血小板数は正常範囲で脾機能充進所見は認めなかった.骨髄検査では巨核球系細胞の過形成を認めた.精査中に胃静脈瘤よりの出血を認め, EVLにて緊急止血した.血管造影では門脈本幹と脾静脈の完全閉塞とCavernomatous transformation の形成を認めたが, 胃腎静脈シャントや脾腎静脈シャントは認めなかった.肝外門脈閉塞症による出血歴のある高度な食道胃静脈瘤と診断し直達手術を施行した.術後に血小板数が188×104/μlに達し, 脾臓での髄外造血所見も認め, 特発性血小板増加症と判断し, Hydroxyurea (HU) 等を投与し血小板数は改善, 退院した.現在まで静脈瘤の再発は認めず, HUの内服を継続し経過観察中である.
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