日本門脈圧亢進症学会雑誌
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PSE後のPTOにより胃静脈瘤消失が得られた巨脾性肝硬変合併肝癌の一例
高塚 健太郎岩渕 省吾高取 正雄松下 昌直井出 広幸上野 文昭石川 晶久
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2002 年 8 巻 2 号 p. 105-109

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抄録
69歳のB型肝硬変の女性.肝細胞癌および脾腫に伴う血小板減少を合併していた.食道静脈瘤に対する内視鏡治療の後, 噴門部胃静脈瘤の増大が認められた.胃腎短絡路を認めず, また内視鏡治療は拒否されたため, 経皮経肝的塞栓術 (PTO) を選択した.PTOの前治療として脾機能充進症に対して部分的脾動脈塞栓術 (PSE) を施行した.これにより安全にPTOが施行でき, 胃静脈瘤の消失も得られた.さらに肝細胞癌に対する血管内, 経皮的治療も合併症なく行われ, 良好な経過を辿っている.
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© 日本門脈圧亢進症学会
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