日本門脈圧亢進症学会雑誌
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8 巻, 2 号
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  • 萩原 優
    2002 年8 巻2 号 p. 74-80
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 國分 茂博
    2002 年8 巻2 号 p. 81-86
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 加藤 慶三, 菊池 保治
    2002 年8 巻2 号 p. 87-90
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    各種止血処置・早期癌の治療などにアルゴンプラズマ凝固法 (APC) が広く用いられている.今回, われわれはAPCを食道静脈瘤の地固め療法に使用し, その有用性を検討した.当科において地固め療法としてAPCを施行した13症例を対象とした.食道静脈瘤に対しEVLもしくはEISを施行し, APCを地固め療法として施行した.アルゴン流量は2L/min, 高周波出力は60Wとし, 1週間の間隔で計2回施行した.合併症は, 痔痛を5例, 発熱を9例に認めた.治療翌日にはほぼ軽快した.全例で静脈瘤は完全に消失した.再発は1例のみで認められ, F1RC (+) であった.非APC群20例と比較し, 1年累積再発率はAPC群で12.5%, 非APC群で61.0%であり, p=0.03と有意に低い結果となった.食道静脈瘤における地固め療法としてのAPCは, 合併症も少なく安全で有効な治療法と考えられた.
  • 女澤 慎一, 本間 久登, 土居 忠, 秋山 剛英, 町田 卓郎, 村上 研, 平田 健一郎, 井上 諭, 高梨 訓博
    2002 年8 巻2 号 p. 91-95
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    TIPS施行症例における肝予備能の推移, シャントの開存性, 予後を検討した.1996年1月から2001年4月までにTIPSを施行した症例のうち経過を追跡しえた28例を対象とした.TIPSを施行した原因疾患は胃食道静脈瘤16例, 難治性腹水10例, PHG2例.6例にHCCの合併を認めた.1年以上生存した26例のChild-Pughscoreの平均は, 術前8.4, 4週後8.0, 1年後8.8であった.評価項目のうち腹水は術後有意に改善したが, PT, 脳症, T-Bilが悪化する傾向にあった.術後17例 (60.7%) にシャント狭窄を認め, 拡張術を行った.拡張術を行うことにより, シャントの1, 2, 3年開存率は96, 96, 87%であった.静脈瘤の再出血を来した症例は1例のみであった.1, 3, 5年生存率はそれぞれ92, 40, 30%であり, 平均生存期間は27カ月であった.死亡例は15例で, 主な死因は肝不全6例, HCC4例であった.1年後のC-Pscoreが上昇傾向ではあるが有意差はないため, TIPSの肝予備能に及ぼす影響は軽度であると考えられた.
  • 杉田 博二, 松下 肇
    2002 年8 巻2 号 p. 96-99
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    症例は77歳C型肝硬変男性.平成11年3月大量下血で来院.大腸内視鏡検査で直腸の結節状に蛇行した青色静脈瘤より噴出性出血を認め, 出血点にEVLを施行した後, 周辺静脈瘤にクリッピングを追加した.その約30分後に大量の新鮮血を吐血し, 上部消化管内視鏡検査施行.LmF2CbRC (+) の食道静脈瘤が4条認められた.また, EC junction直上の静脈瘤より噴出性出血が認められ, EVLを5箇所施行した.第6病日に1% AS 15mlを用いてEIS法による硬化療法を行った.平成11年7月の全大腸内視鏡検査では静脈瘤は直腸のみで他の結腸に静脈瘤を認めなかったが, 平成13年2月には全大腸にF1静脈瘤の出現を認めた.本邦での直腸静脈瘤出血例の治療報告例は少なく10数例のみで, 直腸静脈瘤破裂後引き続き食道静脈瘤破裂を来したものは本症例が初例と思われる.直腸静脈瘤へのEVL施行後, 門脈圧が上昇し食道静脈瘤破裂をひき起こし, さらに食道静脈瘤硬化療法後1年7カ月で全大腸に静脈瘤の出現をみた稀な症例を経験したので報告する.
  • 石川 晶久, 西田 均, 柳川 達郎, 塙 勝博, 柴田 実, 三田村 圭二
    2002 年8 巻2 号 p. 100-104
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    門脈側副血行路の診断は血管造影などの侵襲的な検査によってなされるが, 画像検査の進歩により非侵襲的にも可能となった.今回, 3D-CTが稀な側副血行路の診断に有用であった肝性脳症合併C型肝硬変例を報告する.症例は84歳, 女性.75歳時C型肝硬変と診断され, 84歳時に肝性脳症にて当科入院.肝機能はChild-Pughスコア8点, NH3は222μg/dlと高値であった.3D-CTでは (1) 肝左葉を貫通する肝内門脈枝 (P2) -左下横隔膜静脈-下大静脈, (2) 左胃静脈-食道静脈瘤および (3) 月齊傍静脈の側副血行路が描出された.経動脈性門脈造影でも同様の所見であり, 肝静脈圧較差は17mmHgと高値であった.門脈圧が高値であるため側副血行路塞栓術は施行せず, 内科的治療を行い肝性脳症は改善した.しかし, 以後も肝性脳症を反復し8カ月後に肝不全で死亡した.肝内門脈枝 (P2) が肝外へ連続する側副血行路は稀であり, 3D-CTは非侵襲的な側副血行路の検出法として有用であった.
  • 高塚 健太郎, 岩渕 省吾, 高取 正雄, 松下 昌直, 井出 広幸, 上野 文昭, 石川 晶久
    2002 年8 巻2 号 p. 105-109
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    69歳のB型肝硬変の女性.肝細胞癌および脾腫に伴う血小板減少を合併していた.食道静脈瘤に対する内視鏡治療の後, 噴門部胃静脈瘤の増大が認められた.胃腎短絡路を認めず, また内視鏡治療は拒否されたため, 経皮経肝的塞栓術 (PTO) を選択した.PTOの前治療として脾機能充進症に対して部分的脾動脈塞栓術 (PSE) を施行した.これにより安全にPTOが施行でき, 胃静脈瘤の消失も得られた.さらに肝細胞癌に対する血管内, 経皮的治療も合併症なく行われ, 良好な経過を辿っている.
  • 伊東 英輔, 千野 修, 久保田 光博, 杉田 輝地, 島田 英雄, 幕内 博康
    2002 年8 巻2 号 p. 110-114
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    症例は54歳男性.吐血を主訴に近医を受診した.腹部超音波, 胃内視鏡にて膵嚢胞とredcolorsign (Rcsign) 陽性の孤立性胃静脈瘤を指摘され当院へ紹介受診となった.血液検査所見でHb4.5g/dlと強度貧血を認め同日入院となった.入院後の諸検査の結果, 膵尾部に直径11cmの嚢胞を認めた.肝硬変の所見は認めなかった.腹部血管造影検査では脾静脈は描出されず, 胃宵隆部に環状の静脈瘤を認めた.左胃静脈は著明に拡張し, 門脈本幹に流入していた.膵仮性嚢胞による左側門脈圧亢進症に伴う胃静脈瘤と診断し, 平成12年11月15日嚢胞を含めた膵体尾部切除, 脾摘, 胃上部大弯側副血行郭清術を施行した.術後経過は良好であった.脾静脈は解剖学的特徴から種々の膵疾患, 外傷, 後腹膜腫瘍などにより狭窄や閉塞を呈し孤立性胃静脈瘤の原因になることが知られている.慢性膵炎の経過中に消化管出血をみた場合, 本病態にも十分留意する必要があると思われた.
  • 近森 文夫, 国吉 宣俊, 渋谷 進, 河島 孝彦, 高瀬 靖広
    2002 年8 巻2 号 p. 115-122
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
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    門脈血行マップ上, 食道静脈瘤 (EV) は門脈-奇静脈系から, 孤立性胃静脈瘤 (GV) は門脈-横隔静脈系から構成される.正常解剖において存在する下横隔動脈の左噴門枝に伴走する静脈は, 門脈圧充進に伴い発達拡張し胃腎シャントを形成する.下横隔静脈は心嚢静脈や下大静脈と交通するので, 当然それらのルートの発達した症例も存在する.EVにおいてもこのルートは当然存在するが, 主排血路とはならない.GVの主要供血路としては左胃静脈70%, 後胃静脈70%, 短胃静脈25%が関与し, 主要排血路は胃腎静脈シャント85%, 胃横隔静脈シャント10%, 胃心嚢静脈シャント5%の3型に分類できる.EVには内視鏡的治療が, GVにはカテーテル的治療が適応となり, endoscopic IVR surgeryなる治療コンセプトを提唱する.
  • 高木 忠之, 小原 勝敏, 入澤 篤志, 大山 仁, 佐藤 直人, 引地 拓人, 片倉 響子, 渋川 悟朗, 山本 豪, 若槻 尊, 高橋 ...
    2002 年8 巻2 号 p. 123-127
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
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    胃静脈瘤 (Lg) の血行動態を把握する方法として, MR-angiography, 3D-CT, 超音波内視鏡 (EUS), 経皮経肝門脈造影 (PTP), バルーン下逆行性経静脈的静脈瘤造影 (BRTV) などが施行されている.当科ではおもにEUSを施行し, Lgおよび胃壁内外血管, Lg供血路を観察することにより静脈瘤局所の血行動態を把握し, 治療に応用している.具体的には, Lg短径を計測することにより使用する薬剤 (ethanolamine oleate, ethanoL, α-cyanoacrylate monomer; CA) の選択とその使用量を決定できる.また, 起こり得る偶発症 (CAの大循環への流出) を未然に防止することも可能である.さらに, 治療後の胃壁内外の血管を観察することにより再発の可能性を予測でき, 追加治療の必要性や経過観察期間を決定できる.以上のことから, Lgの治療前後にEUSを用いて門脈血行動態を把握することは, Lg治療を安全かつ効果的に施行するために有用である.
  • 2002 年8 巻2 号 p. 128-143
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
  • 2002 年8 巻2 号 p. 144-148
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
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  • 2002 年8 巻2 号 p. 149-166
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2012/09/24
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