日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
胃上部局所循環亢進状態の病態 : 胃動静脈吻合を中心として
橋爪 誠
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 8 巻 3 号 p. 194-200

詳細
抄録

門脈圧亢進症における, 胃上部門脈系血管抵抗の著明な低下に伴う流入血流量および流出血流量の増加, すなわち胃上部の局所循環亢進状態を提唱し, 食道胃静脈瘤出血の重要な発生要因と考えた.病態として, 胃動静脈吻合の開存や, 胃粘膜筋板直下のらせん型細動脈の直線化などの病理組織学的変化を明らかにした.最近では, 食道胃粘膜の微小循環における一酸化窒素等の役割を明らかにした.

著者関連情報
© 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top