日本小児血液・がん学会雑誌
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症例報告
化学療法とIMRT(強度変調放射線治療)とインターフェロンβによる集学的治療が奏功した小児上咽頭癌の1例
堂 淳子宮地 充桒原 康通中野 宏中村 聡明小西 英一黒田 啓史大津 修二家原 知子細井 創
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2015 年 52 巻 5 号 p. 454-460

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抄録
13歳女性.頸部痛と聴力障害が進行し近医耳鼻咽喉科を受診,ファイバースコープで上咽頭に腫瘤を認め基幹病院の耳鼻咽喉科へ紹介,生検による病理診断の結果EBV関連上咽頭癌と診断された.stage IV B (T3N3M0)の進行癌であり,CDDP, 5FU, Leucovorinを用いたneoadjuvant chemotherapy (NAC)を3コース施行後,IMRT (59.4 Gy)とCDDPによるconcurrent chemoradiotherapy (CCRT)を施行し,完全寛解が得られた.その後6か月間IFN-β投与を行い,診断より24か月の観察期間において完全寛解を維持している.IMRTを用いた放射線治療により有害事象を軽減することができた.また,血清EBV-DNAは治療効果を反映していた.小児上咽頭癌に対する治療法は確立していないが,本治療法は有効かつ安全な治療戦略である可能性が示唆された.
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© 2015 日本小児血液・がん学会
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