日本小児血液・がん学会雑誌
Online ISSN : 2189-5384
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シンポジウム9: AYA世代に優しいがん治療を目指して ~内科的・外科的新治療の試み~
AYA世代がん患者の性腺機能障害,妊孕性低下に関する諸問題と医療連携の重要性
古井 辰郎牧野 弘竹中 基記寺澤 恵子菊野 享子森重 健一郎
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2016 年 53 巻 3 号 p. 212-218

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抄録

がん診療における診断・治療は患者の生命予後を飛躍的に改善し,長期生存患者のQOL(quality of life)という問題にも目が向けられるようになってきている.とりわけAYA(adolescents and young adults)世代に対する化学療法,放射線照射,外科的処置の結果生じる生殖内分泌異常,不妊の発症はQOLを大きく損なう.特に早発卵巣不全(POI)は難治性不妊となる.一方,生殖医療の進歩によって,がん治療前の妊孕性温存の選択肢が検討可能となり,がん治療前の情報提供がより重要と認識されるようになってきている.本稿では,がん治療による卵巣機能低下と不妊,さらに国内のがん・生殖医療の現状について言及する.

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© 2016 日本小児血液・がん学会
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