2018 年 55 巻 5 号 p. 382-386
小児がんに対する入院治療は長期間に及び,日常生活と一変した入院生活が始まる.化学療法による副作用や,骨髄抑制に伴う活動制限は,身体活動の低下を引き起こし,廃用症候群といった二次的合併症を生じやすい.身体活動は,運動と生活活動に分類されるが,治療中の患児の身体活動量は運動および生活活動の双方が低下し,座位行動やベッド上での臥床生活といった身体不活動の割合が増加しており,生活の質(QOL)の低下を引き起こす.また,身体機能改善には患児の心理状況も強く影響しており,心理的サポートも重要となってくる.理学療法では,生活活動動作やレクリエーション活動を導入しながら,運動療法を中心に介入を実施する.骨髄抑制期間中でもセミクリーンエリアにて運動を継続することで,身体活動量低下を防ぎ,身体機能改善を図ることが重要である.理学療法士の立場から,当院における小児がんリハビリテーションの取り組みを報告する.