日本小児血液・がん学会雑誌
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教育セッション3: 倫理
英語論文の書き方
真部 淳
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キーワード: 論文, 文献, 不正行為, 利益相反
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2019 年 56 巻 2 号 p. 153-158

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抄録

古来,医学に関するさまざまな書物が著されてきたが,論文の評価あるいは科学誌における査読,すなわちpeer reviewのシステムが確立されたのは16世紀の英国であり,さほど長い歴史を有するものではない.さて,医学・医療における新知見をどのように発表するか.日本語論文と英語論文の違いは前者に比べて後者が格段に多くの読者を得られることにある.本稿では英語論文を書くにあたってのコツを論じる.また,最近のトピックスとして不正行為(misconduct)がある.不正行為が明らかになると,論文の撤回(retraction)に至る.剽窃・盗用(plagiarism:他論文からの無断引用)は不正行為とみなされ,論文はrejectされる.捏造(fabrication)・改ざん(falsification)はすぐには発覚しなくとも,論文が受理されて世の中に出た後に,他の研究者が同じ結果を再現できないことにより問題になる.一度不正行為を行うと,科学の世界から永久に追放されると考えるべきである.とはいっても,本当に誤りを発表してしまうこともあるかもしれない.その場合には誠実な誤り(honest error)として自ら論文を撤回することが可能である.最後に,査読を引き受ける際の注意点を論じる.

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© 2019 日本小児血液・がん学会
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