2019 年 56 巻 2 号 p. 221-224
Wiskott-Aldrich症候群(WAS)の重症例では自己免疫性炎症を合併することが知られている.われわれは,ステロイド抵抗性の全身性自己免疫性炎症を合併したが,rituximabによって寛解を得ることができたWAS症例を経験した.症例は男児で,難治性湿疹と感染症を繰り返し,生後1か月でWASと遺伝子診断された.11か月頃から自己免疫性皮膚・血管・関節炎を合併した.Prednisolone,cyclosporine Aなどが無効であったが,rituximabが劇的に奏効して寛解が得られ,WASの根治療法として同種臍帯血移植を行うことができた.近年,WASの自己免疫性炎症において液性免疫の関与が注目されており,rituximabはその制御に有効である可能性が示された.