難治のがん疼痛管理のためにモルヒネにケタミン持続静注とアミトリプチリンの併用を行った左副腎原発神経芽腫の幼児例を経験した.症例は3歳9か月の女児で,化学療法抵抗性の高リスク群神経芽腫(MYCN増幅+)であった.モルヒネ増量(最大量:42 μg/kg/h)では疼痛コントロールがつかず,ケタミン持続静注(1–1.5 mg/kg/day)とアミトリプチリンの併用を行うことで,良好な疼痛コントロールを得ることが可能であった.モルヒネにケタミン持続静注とアミトリプチリン併用を行うことでの嘔気・嘔吐,傾眠傾向やせん妄等の有害事象は認めず,鎮痛に関連した呼吸抑制は認めなかった.自覚的評価が困難な幼児のモルヒネ抵抗性の難治がん疼痛に対し,表情や行動(夜間に増加する疼痛の訴え)を評価しながら,ケタミン持続静注とアミトリプチリンを併用することで良好な疼痛コントロールが行えることが示唆された.