2022 年 59 巻 5 号 p. 426-429
急性リンパ性白血病における中枢神経単独の第2再発症例の予後は不良とされており,生存率は2割程度である.これらの患者に対し,造血細胞移植が行われるが,自家移植か同種移植がよいか,移植後に髄注は行うべきかなど不明な点が多い.
症例は初発時6歳女児.本症例では,B前駆細胞性急性リンパ性白血病の中枢神経単独再発時に頭蓋と脊髄の照射(それぞれ18 Gy,15 Gy),髄注,全身の化学療法が行われた.しかし,維持療法中の第1再発から1年6か月後に中枢神経単独第2再発を認めた.寛解に達した後に全身放射線照射12 Gyを含む前処置で臍帯血移植を行い,さらに12回のcytarabine髄注を18か月間かけて行い,治療終了後6年の間,寛解を維持している.
18 Gy照射後の中枢神経単独第2再発の症例でも同種移植と移植後の髄注を行うことで治癒の可能性を高めることができると考えられる.