2024 年 61 巻 3 号 p. 214-217
放射線治療は根治的放射線治療と緩和的放射線治療(緩和照射)から成るが,緩和照射はがん病変による様々な症状を軽減し,QOLを改善させる有効な治療方法である.基本的に全てのがん症状が適応であり,特に有痛性骨転移,転移性脊髄圧迫,腫瘍出血,気道狭窄,脳転移等が挙げられ,有痛性骨転移では薬物療法のSTEPに関わらず放射線治療を考慮することとされている.しかし国内における緩和照射の普及は十分とは言えない.緩和的放射線治療の恩恵をより多くの患者に届けるための普及・啓発活動が必要である.そこでJASTROでは2019年に緩和的放射線治療委員会を立ち上げ,緩和照射の普及・啓蒙活動を行っている.緩和照射を普及させるためには,1)地域における骨転移等の診断・治療に関する医療機関連携,2)院内における多職種連携,3)緩和的放射線治療についての啓蒙,等をより進めて行く必要がある.今回われわれが取組んでいる,緩和照射普及のための活動について紹介する.