2025 年 62 巻 5 号 p. 347-350
腰椎穿刺が困難な初発の急性リンパ性白血病の患者に対して,オンマイヤリザーバー(オンマイヤ)を用いた脳室内投与で中枢神経系(CNS)再発予防を行った症例を報告する.症例は6歳女児.脊髄脂肪腫の手術後で残存腫瘤と低位円錐のため腰椎穿刺による髄注は危険と判断した.末梢血から芽球が消失した治療15日目に髄液検査のみを施行し,CNS浸潤はなかった.オンマイヤの挿入は早期強化療法後に施行した.脳室内投与時の薬剤量は,腰椎穿刺時の半量(メトトレキサート6 mg+シタラビン15 mg+プレドニゾロン5 mg)とした.オンマイヤ挿入前に施行できなかった髄注は維持療法中に行い,合計15回施行した.神経毒性の副作用なく治療を終了し,治療終了時の頭部MRIは異常なかった.現在,診断後72か月経過して寛解を維持し生存中である.