日本小児血液・がん学会雑誌
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シンポジウム3:小児グリオーマに対する治療開発の過去・現在・未来
びまん性内在性橋グリオーマ診療の変遷と治療開発
鈴木 智成福岡 真惟内田 栄太
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2026 年 63 巻 2 号 p. 145-151

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抄録

びまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)は小児脳腫瘍の中でも最も予後不良な疾患の一つであり,局所放射線治療以外に確立した標準治療はない.近年,ヒストンH3K27変化を中心とした分子病態の解明により,DIPGは分子診断に基づいて再定義され,診断と治療開発の考え方が大きく変化した.これに伴い,生検の意義が変化し,再照射の位置づけ,分子標的治療やエピジェネティック治療,CAR-T細胞療法,convection-enhanced delivery(CED)など,新たな治療戦略が急速に発展している.また,希少疾患である本疾患においては,臨床試験の基盤として国際レジストリおよび国内レジストリの整備が重要であり,本邦でもDIPG-2023が開始された.本稿では,DIPGの疾患概念の変化,診断戦略,治療開発の現状,ならびに日本における今後の課題について,当院の経験も踏まえて概説する.

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