【目的】日本小児がん研究グループ(JCCG)長期フォローアップ委員会で開発した「改訂フォローアップ手帳」(手帳)の使用経験の感想についてアンケート調査を実施した.
【方法】手帳を受け取った小児がん患者・経験者(本人)・家族,及び小児がん診療施設の医師を対象にアンケートを実施した.「手帳が治療後の経過観察に役立つか?」「患者の健康管理意識が高まるか?」「使いやすいか?」「いつ渡すのが望ましいか?」の他,手帳の各項目について改善の必要性を質問した.
【結果】本人21名,家族83名(計104名),医師36名から回答を得た.本人は男性52%,89%が治療終了しており,調査時平均年齢は本人回答において19.6±2.2歳,治療終了から7.0±3.1年経過していた.本人,家族,医師ともに8割以上が使用経験の感想を「経過観察に役立つ」「健康管理意識が高まる」「使いやすい」と回答した.適切な渡す時期について,いずれの立場でも「退院時」との回答が最も多かった.一方で本人や家族の約30%が「診断時」を選択したが,医師では0%であった.
【考察】適切な渡す時期に関して,患者・経験者・家族が早期の受取り希望の傾向が認められた点は今後克服すべき課題であると受け止められた.今後記入省力化を目的としたデジタルコンテンツの開発により,速やかな手帳配布の実現に向けて活動を継続してゆく.