2020 年 11 巻 5 号 p. 842-847
はじめに:姿勢変化による骨盤後傾の小さい症例の特徴を明らかにする.
対象と方法:腰痛で受診した外来患者84例を対象として,立位および座位全脊柱単純X線側面像を撮影した.
結果:骨盤後傾の小さい群(立位から座位のSS変化が5度以下)は,骨盤後傾の大きい群と比較して,座位時におけるLLの減少が小さく(P<0.01),SVAが増加していた(P<0.05).
結語:骨盤後傾の小さい症例は,立位から座位姿勢にて腰椎前弯減少が小さく,体幹前傾にて代償して座位姿勢を維持した.