Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
L3/4 disc angleは思春期特発性側弯症Lumbar modifier C,LIVがL3の症例における術後長期成績不良因子となりうるか
野原 亜也斗川上 紀明小原 徹哉斎藤 敏樹田内 亮吏
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2021 年 12 巻 11 号 p. 1294-1299

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抄録

はじめに:本研究の目的は,特発性側弯症(AIS),lumbar modifier Cを有する症例でLIVをL3に選択した症例における術後長期成績を評価することで,椎間板変性(DD)に影響する因子をX線評価項目から抽出することである.

対象と方法:AIS lumbar modifier C,性別は女性,後方,もしくは前方後方矯正固定術で固定下端椎(LIV)をL3,手術時年齢11歳から20歳,術後10年時にX線,腰椎MRIを施行した44例を対象とした.

結果:術後10年時のMRIにて椎間板変性を21例48%に認めた.椎間板変性の有無で比較検討すると,有意差を認めた項目は術前,術後10年L3/4椎間板角(DA),術前側屈における胸腰椎/腰椎側弯角とflexibilityであった.術前L3/4DAと椎間板変性との関係をみると,L3/4DA>5°で急激に椎間板変性発生率が増加していた.

結語:AIS lumbar modifier CでLIVをL3とした症例では,術直後のL3/4椎間板楔状角のみならず,術前の楔状角度も術後の椎間板変性発生に影響を与えていた.

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© 2021 Journal of Spine Research編集委員会
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