2021 年 12 巻 4 号 p. 672-677
はじめに:非常に稀な髄内発生の孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor:SFT)を経験したので報告する.
症例:47歳女性.4年前より歩行障害,右下腿の痺れ自覚し,当科受診.MRIにてTh2高位にT1WIで等信号,T2WIで低信号,均一な造影効果を示す髄内腫瘍を認めた.腫瘍摘出術を施行し,病理所見にてSFTと診断.術後3ヶ月で歩行が安定した.
結語:SFTは,他の髄内腫瘍と異なるMRI所見と病理所見により診断され,治療は外科的全摘出が重要である.