2022 年 13 巻 10 号 p. 1125-1130
はじめに:O-arm-based navigation system(以下O-arm NAVI)を用いた頚椎椎弓根スクリュー(以下CPS)刺入精度を刺入部へのアプローチ別に検討した.
対象と方法:当院にてO-arm NAVIを用いてC3~7にCPSを刺入した67名,262本を対象とした.刺入部へのアプローチ別に正中切開群(49名,187本)と外側切開群(18名,75本)の2群に分けてCPSの術中再刺入,術後逸脱の頻度,特徴について検討した.
結果:術中再刺入は12名(17.9%),16本に施行された.1本を除き全て正中切開群であった.逸脱は17名(25.4%),21本(8.0%)に認められ,すべて正中切開群であった.再刺入,逸脱ともにC4において有意に多くみられた.刺入角度は外側切開群で有意に大きかった.
結論:後外側からのアプローチによりCPS刺入精度をより高くすることができた.