Journal of Spine Research
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Print ISSN : 1884-7137
症例報告
同一術者が術後長期にわたって経過観察しえた神経線維腫症1型の脊柱変形矯正術の2例
楊 宝峰熊野 潔清水 篤大田 快児
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2023 年 14 巻 7 号 p. 1055-1060

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抄録

はじめに:神経線維腫症1型の脊柱変形は矯正損失や術後偽関節を含め周術期の問題が多く,長期経過観察が必要である.今回,我々は同一術者が術後長期にわたって経過観察しえた2例を報告する.

症例:症例1は66歳,女性.35歳の時にdystrophic typeの脊柱変形に対し一期的に前後合併手術を施行.経過中に右胸部の神経線維腫が増大してきたが,本人希望で経過観察とした.症例2は60歳,男性.non-dystrophic typeの胸椎側彎で15歳の時にHarrington rodによる後方矯正固定術を施行.偽関節や著明な矯正損失はなく,良好な矢状面と冠状面のアライメントが保たれている.腰痛などの自覚症状なく,両人とも手術の結果に満足している.

結語:良好な冠状面と矢状面アライメントの獲得が重要であり,術後長期成績に寄与すると考える.

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© 2023 Journal of Spine Research編集委員会
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