2023 年 14 巻 9 号 p. 1246-1251
はじめに:(a)術前の身体機能と(b)術前の患者立脚型評価法,(c)手術情報および(d)基本情報を説明変数として腰椎術後の在院日数の因子を明らかにすることを目的とした.
対象と方法:2020年4月からの1年間で腰椎の手術を行った115名(男48名,女67名,平均年齢63.4±17.4歳,除圧術46例,固定術69例)を対象とした.評価内容は(a)6分間歩行試験,MMT.(b)RDQ.(c)固定術の有無.(d)BMI,性別,年齢,退院時の歩行様式を獲得した術後からの日数(以下,歩行獲得日数)とした.統計解析には腰椎術後の在院日数を目的変数として重回帰分析を用い,有意水準5%とした.
結果:在院日数の有意な関連因子として,歩行獲得日数,固定術の有無,年齢,股関節伸展MMTが抽出された.
結語:最終歩行獲得までの期間が長く,固定術施行,高齢,股関節伸展筋力低下によって在院日数がより長くなることが明らかになった.