Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
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活動報告
一般病院の緩和ケア病棟でアニマルセラピー(動物介在療法)を行うために―アニマルセラピー開催のための実施マニュアル作成―
伊藤 浩明熊坂 隆行道添 敏隆
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2015 年 10 巻 1 号 p. 906-912

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抄録
【緒言】アニマルセラピー(以下,AAT)を一般病院の緩和ケア病棟(以下,PCU)で行うにはさまざまな問題があり,実施するためのマニュアルが必要となる.【方法】当院PCUでは,行政機関である保健所と研究機関である大学,院内感染対策チームの協力を得て,実施マニュアルを作成した.【結果】2011年2月に第1回を開催し,その後2013年3月まで毎月1回計35回行った.開催時は,セラピードッグ・ハンドラー・医師・看護師・病棟ボランティア・保健所獣医師が1つのチームとなって,おのおのの役割を果たした.開催後の振り返りでは,参加者の反応や評価とともに手順の遵守や環境衛生の評価も行い,実施報告書を保健所に提出した.【考察】PCUでAATを行うには,感染・環境・衛生の問題が考えられる.実施にあたりおのおのの専門家に相談し,協力を得て,多施設・多部門の視点による実施マニュアルが作成できた.各施設でのAAT開催の参考になるかと思われる.
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© 2015 日本緩和医療学会
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