抄録
【背景】高齢がん患者の疼痛の実態は十分に明らかとなっていないことが多い.ケアの質向上のためにも,こうした実態を含めた課題の把握が必要である.【目的】がん患者の疼痛と対処状況の特徴,および,課題を把握する.【方法】都道府県がん診療連携拠点病院である青森県立中央病院の全がん患者で同意が得られた者を対象に疼痛の状況やQOL,治療歴等を収集し,入院/外来,および,高齢者(≧65歳)/非高齢者(<65歳)を比較した.【結果】回答率は57.0%であり,入院より外来で疼痛患者のうち除痛不十分な頻度は高く(除痛率:外来28.9% vs入院:52.6%,NRS:外来3.9 vs入院2.1,P<0.001),外来で特に高齢者の除痛率が低かった(高齢者: 24.7% vs非高齢者: 35.8%,P<0.01).【結論】一般に外来での疼痛の評価・介入の工夫が必要であると考えられるが,特に高齢者への介入の優先度が高いことがうかがえた.