2018 年 13 巻 1 号 p. 89-98
【目的】医師と看護師が終末期の小児がん患者と家族のケアに関する相談を行いやすいと感じる専門職種とその関連要因を明らかにする.【方法】小児がんの終末期ケア経験が1例以上ある医師と看護師を対象に自記式質問紙を用い,緩和ケアチーム,小児看護専門看護師,同じチームの医師や看護師といった15専門職種に対して相談を行いやすいと感じるか質問した.【結果】427名から回答を得た.回答者の7割以上が相談を行いやすいと感じていたのは「同じチームの医師」や「同じチームの看護師」など3つの専門職種であった.相談を行いやすいと感じる専門職種の関連要因として最も多くの専門職種で関連が認められたのは回答者の職種であり,回答者が医師の方が各専門職種に対して相談を行いやすいと感じていた.【考察】各専門職種への相談方法や手順の明示,専門職種連携教育を取り入れるなど相談を行いやすいと感じられる体制を検討する必要性が示唆された.