Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
症例報告
メサドン5mg 1日1回投与の併用が著効した難治性がん疼痛の1例
中嶋 駿介山口 健也今村 秀進藤 美舟妙中 隆大朗河野 健太郎丹波 嘉一郎
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キーワード: メサドン, がん疼痛
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2021 年 16 巻 2 号 p. 163-167

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抄録

【緒言】メサドン導入の際は本邦のガイドラインではstop and go法が推奨されているが,一時的な疼痛コントロール不良や重篤な副作用が出現する可能性がある.難治性がん疼痛の患者に対して,先行オピオイドに上乗せして早期に少量のメサドンを導入することで,症状緩和を得た症例を経験した.【症例】70歳男性.直腸吻合部の直腸がん再発による旧肛門部痛に対してタペンタドール,鎮痛補助薬を導入したが疼痛コントロール不良であったため,メサドン5 mg分1を併用した.メサドン開始後は著明な疼痛改善,QOL改善を認めた.【考察】より安全に疼痛管理を行うために本症例のような早期に少量メサドンを上乗せする方法が検討されうる.

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© 2021日本緩和医療学会
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