Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
原著
がん患者に対するAdvance Care Planning(ACP)プログラムの実装
尾形 由貴子 林 直子
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電子付録

2025 年 20 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

【目的】本研究は既存の患者,医療者間のコミュニケーションツールを用いたadvance care planning(ACP)プログラムを臨床で実装し,介入の効果を調査した.【方法】がん診療連携拠点病院1施設2部署に入院するがん患者,医師,看護師を対象に通常ケア(対照)群9人と使用手順書等を用いたACPプログラムによる介入群9人を設定し,実装状況の6項目とACPの効果について分析した.【結果】ACPプログラムの実装ではACPプログラムの実施率は42%(T1,1カ月後),0%(T2),33%(T3)であった.ACPの効果では,医療者と患者や家族との話し合い(P=0.003)と患者の目標に沿ったケア(P=0.003)が介入群で有意に高かった.【結論】ACPプログラムとして具体的な行動指標を示したことで患者や医療者双方のACPの一般的な行動のきっかけとなった.

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© 2025 日本緩和医療学会

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