2026 年 21 巻 3 号 p. 135-143
【目的】終末期がん患者のケア移行推移,およびケア移行回数と望ましい死の達成との関連を調べた.【方法】がん患者遺族を対象に質問紙調査を行った.望ましい死の達成はGood Death Inventory(GDI)で評価した.【結果】遺族1789名から回答があり,ケア移行を経験した654名を解析した.がん治療終了後の最初の移行先は,緩和ケア病棟(palliative care units: PCU)以外の病院・病棟が55.6%,PCUが24.3%,自宅・その他が20.2%であった.最初にPCUへ移行すると82%はPCUで亡くなる等,最初の移行先が死亡場所に影響することが示唆された.移行回数が1回,2回,3回以上群でGDIの有意差は検出できなかった.【結語】がん終末期に移行を繰り返すことと望ましい死との関連は示されなかった.移行の複雑性や患者意向との一致,ケアの連続性等も考慮する必要がある.