Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
短報
患者所持型情報共有ツール『わたしのカルテ』の評価: OPTIM-study
森田 達也古村 和恵佐久間 由美井村 千鶴野末 よし子木下 寛也白髭 豊山岸 暁美鈴木 聡
著者情報
ジャーナル フリー

7 巻 (2012) 2 号 p. 382-388

詳細
PDFをダウンロード (957K) 発行機関連絡先
抄録

本研究の目的は, 患者所持型情報共有ツール『わたしのカルテ』の利用状況を明らかにすることである. 配布数, 医師706名・看護師2,236名の質問紙調査, 医療福祉従事者40名に対するインタビュー調査, 事例を分析した. 年間平均1,131冊が配布され, 15%の医師, 16%の看護師が使用した. 医療者の体験としては, 現状として【一部では使われているが全体には広がらない】, 効果として【患者の自己コントロール感が上がる】【医療福祉従事者間の情報共有になる】, 普及しない理由として【患者にとって利益がない・負担が大きい】【関係する地域の職種すべてが使用する必要がある】ことが挙げられた. 11病院で運用が試みられたが, 3年間継続した運用ができたのは2病院のみであった. わが国の多くの地域において, 患者所持型情報共有ツールを短期間に地域全体に普及させることの実施可能性は低いことが示唆された.

著者関連情報
© 2012 日本緩和医療学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top