Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
症例報告
オキシコドン経口徐放剤から注射剤に変更した8症例の換算比に関する検討
大井 裕子林 裕家
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2014 年 9 巻 4 号 p. 514-518

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抄録
オキシコドン経口徐放剤はがんに伴う疼痛を有する患者に広く使用されている. これまで病状が変化して内服が困難になった際には, 複方オキシコドン注射剤, モルヒネ注射剤, フェンタニル注射剤または貼付剤に変更して除痛が図られてきたが, オキシコドン注射剤が発売されて経口剤から注射剤へ同一薬剤でのスムーズな移行が可能となった. 経口剤から注射剤への換算比は複方オキシコドン注射液で71~73%という報告があり, 海外でのオキシコドン単一成分の注射薬で比較したものでもほぼ同等といわれているが, 日本でこれに関する報告はまだない. 当院で2012年6月から12月までにオキシコドン経口徐放剤から注射剤に変更した8症例について, 痛みと眠気のバランスをみながらタイトレーションを行い, 5症例について変換比の評価が可能であった. 経口剤から注射剤への換算比は平均46.4%で, 注射剤が原因と考えられる有害事象も認められなかった.
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© 2014 日本緩和医療学会
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