周産期学シンポジウム抄録集
Online ISSN : 2759-033X
Print ISSN : 1342-0526
第18回
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シンポジウム第 2 部
3,000人の妊婦血清が語るヒトパルボウイルスB19感染の実態
感染の特徴と母子感染予防の可能性
成瀬 寛夫村越 毅森田 加奈子東條 義弥鳥居 裕一
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p. 65-71

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抄録

 はじめに

 ヒトパルボウイルスB19(以下B19)感染は多彩な臨床像を呈する。小児では伝染性紅斑(りんご病)を,慢性の貧血患者ではaplastic crisisを起こし,妊婦では流死産,非免疫性胎児水腫の原因として重要である。B19感染と産科疾患の関係が明らかにされてから日が浅く,本邦で得られる妊婦におけるB19感染の疫学的情報は限られている。今回,3,000人の妊婦を対象として前方視的にB19抗体検査および追跡調査を施行したので,本稿ではその結果を中心に周産期の臨床で必要となるB19感染に関する事項をまとめた。

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© 2000 日本周産期・新生児医学会
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